葉隠

リンツからシュトゥットガルトへ戻る途中、ザルツブルクで下車して観光することにした。最初の予定にはなかったので観光ガイドも何もなく、とりあえず本屋で観光地図を購入しようとレジに並んだ。前の列が三人組の日本人だったので、話しかけたらザルツの音楽大学に通う学生だった。映画「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台にもなった学校である。彼、彼女等は親切に町の中心まで案内してくれた。一緒にマクドナルドで昼食をとった後、モーツァルトの生家の前で別れを告げた。



宮殿のレジデンツギャレリエと向かいの大聖堂を訪れると、それまで僕は日本の余白や自然の形態を大切にする文化に対して、西洋の華美な装飾を施した宮殿やリアルな絵画に否定的な見解を持っていたが、ここでは逆に、そのきらびやかさに魅了された。



実は4年前にリンツに来たときに市内にホテルがとれず、2、3泊、ホテルに寝るためだけにザルツブルクに来たことはあったのだが、そのときは時間がなくここを観光できなかったのが心残りだった。4年後の今、親切な彼らのおかげで町を巡ることが出来て良かったと本当に感謝している。

ドイツの新居に居たのも束の間、いま僕はオーストリアのリンツにいます。
最初のプランは7日と8日にArs Electronicaを見るだけだったけど、
University of the Arts Berlin のJoachim Sauter 教授もリンツに来ると分かった。
来年度、僕がベルリンに行けるかどうかは彼に懸かっている。
彼に「7日にリンツでお会いできますか？」とメールしたところ、
「yes, try to catch me」という返事が返って来て携帯番号も教えてくれなかったので、僕はホテルの予約もとれないまま野宿を覚悟で6日からリンツ入りした。
17時にリンツ中央駅に到着して、電話で何とかユースホステルの予約がとれた。
それから彼の顔写真だけを頼りに町を一周して、二つのメイン会場の通り道となる所で張込みをし、あきらめて一度ホステルに戻ろうとした20時にSauter を捉えることができた。
僕は「I gat you」と言って、彼と7日のアポをとることができた。
本当は彼が食事をしているところをさりげなく向かいに座るようなクールな登場の仕方を考えていたけど、実際は嬉しさのあまりニタついた顔、アイスクリームでベトベトになった手で握手するというバットな挨拶をしてしまった。
それでも、今朝は何とか彼から受け入れの許可を得ることができた。

外は雨だけど、気持ちは晴れのリンツよりー

ドイツはシュトゥットガルトに到着しました。
荷物が航空会社の規定よりかなり重量オーバーだったり、
大量の電子部品やコンピュータをスーツケースに入れてたけど
全てパスできました。

今回でドイツに来るのが三回目なのと、飛行機では通路側の席で
外の景色を見ていなかったから、ついに来たという実感がまだなく、
さっきまで日本にいたのに変な気持ちです。

今夜は友人のアパートに泊めてもらいます。
100年以上前の典型的なヨーロッパ建築だけど、
欧州では今でも多くの人達が利用しています。
明日はいよいよ自分のアパートと学校を訪ねます。

キラちゃんです。