京都の泉屋博古館で『厳島神社の奉納刀』展を拝観しました。
この展覧会では厳島神社を深く尊崇した西国の武将達や諸大名が、様々な願望の成就を祈念して厳島神社に奉納した愛刀が拵とともに展示されている。
日本では古来より三種の神器に草薙剣(くさなぎのつるぎ)があるように、神と刀の関係は密接である。しかし、武具を神に奉納するというところはもしかすると、神道に独自の文化なのかもしれない。山(花崗岩)を削って生まれた刀は確かに神が宿っているような気もするし、人の命を左右するものであるからこそ神がそこにいなければならないのかもしれない。
今回の展示では奉納されている刀とあって実用的でない程の大きな大太刀があった。以前から刀剣の完璧な美しさには興味があったが、神のための大太刀にはもはや美術の世界ではどうすることもできないような圧倒的な力を感じた。
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