カッセルからさらに電車でミュンスターへ。ここでは10年に一度の野外彫刻展が開催されています。
写真左はベルリン芸術大学の先生で、前回のベニスビエンナーレ ドイツ館で展示も行った Hito Steyerl の映像インスタレーション。野外彫刻展なのに室内で、いつも通りの作品展示。
右の写真はNY在週の 荒川医の作品。LEDによって絵画の名作を映し出すというもの。壊れかけているのかあまり映りがよくなく、しかも一つは盗難にあったということです。
その他、地図を片手に街中を徘徊してやっと見つけた作品がポスターや看板だったというものも多く、ドクメンタのようなテーマ性もなくて拍子抜けしていたところに訪れた Pierre Huyghe。彼の作品も5年前のドクメンタでとても印象的でした。そして、今回は期待をさらに上回る作品。元アイススケートリンクを解体して、生態系を作っていました。土の山のような蜂の巣、池。天井の黒い窓が定期的に自動で開閉され、その光が部屋に差し込んだわずかな時間だけ、部屋の中央に置かれた黒い水槽の中が透けて見えるという仕掛け。造形的にも凄くよく出来ていて感動的でした。
写真左は建設現場で既存のコンクリートブロックを再構成し、周りに足場を組んで展望台にしたChristian Odzuck の作品。そして、右は川の上を歩くAyşe Erkmenの作品。水面の下に金網の足場があり上を歩けるのですが、思っていたより深いうえに水が冷たくてビックリ。しかし、こういった身体で感じる作品こそ、この彫刻展の醍醐味なのではないかと思った。